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薬屋のひとりごと漫画第1巻のネタバレあらすじは?無料で読む方法は?

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最近アニメ化も決定し、ネット広告でもよく目にする人気漫画『薬屋のひとりごと』。

この記事ではサンデー版『薬屋にひとりごと』漫画1巻ネタバレあらすじについてまとめました。

 

目次

漫画「薬屋のひとりごと」について

恋愛ストーリーでキュンキュンしつつもミステリー要素のある漫画を堪能したい!という人におすすめの漫画があります。

それがこちら。

「薬屋のひとりごと」です。

ネット書籍の方で最近広告を目にしていたのですがついに手を出してしまいました…

いやあ、思いの外良かったのであらすじ&ネタバレをまとめてみました。

 

漫画「薬屋のひとりごと」第一巻の登場人物

猫猫(マオマオ)


花街で薬屋をしていたが誘拐されて後宮に売られてしまった少女。

毒や薬に異常なほど精通していて探究心も強いが無愛想。

壬氏(ジンシ)


後宮を監督す宦官(かんがん)。

去勢された男性なのだという。

大変な美形で男女問わず人を魅了しているが結構腹黒……。

 

玉葉妃(ぎょくようひ)


後宮に4人いる「上級妃」の一人。

皇帝の子を身ごもり、鈴麗公主を産む。

良い人。

高順(ガオシュン)


壬氏の従者を務める宦官。

精悍な見た目と違い何かと気が利く性格で壬氏の信頼も厚い人物。

 

漫画「薬屋のひとりごと」第一巻のあらすじ・ネタバレ!

第1話 猫猫と呪い

森で木の実を拾っていると何者かにさらわれてしまう猫猫。

身代金代わりに売られた場所は2000人の官女と1000人の宦官を擁する宮殿。

女の園・後宮。

猫猫はすでにさらわれて後宮入りして雑用をこなし、3ヵ月が経とうとしていた。

売られたとはいえ真面目に後宮で働いていれば2年で年季が明ける。

猫猫は元の生業…薬師ができないことがはなはだ遺憾で薬を作りたくてしかたがなかった。

そんな中、後宮内で「呪い」の話を耳にする。

東宮(とうぐう、皇帝の男子で皇太子)さま・公主(ひめ、皇帝の女子)さまも病気、御子の死が3人も続いているという。

さらに東宮の生母・梨花(リファ)妃、公主の生母・玉葉(ぎょくよう)妃も重症という……。

皇帝の子の連続不審死ーー

呪い、毒、病ーー

好奇心をくすぐられた猫猫 はうわさ話をしている子たちに問い詰める。

症状は「だんだん弱っている、頭痛、腹痛。吐き気もある」というーー

猫猫には思い当たる症状があるものの、妃たちのいる宮に行く口実をつくろうとすると、同期の子・小蘭に洗い物の残りについて聞いてみると「壬氏さまを見に行くつもりでしょ!」と言われてしまう。

猫猫「……誰?」

後宮の有名人・壬氏はその類まれなる美貌から一目置かれているのだという。

「あーそうそう、見てみたくて(棒」と理由(呪いへの興味)をごまかして行くことに。

宦官は男の象徴を切り取った男ーーそれゆえに男子禁制の後宮に入れるのは皇帝その人と宦官のみなのだ。

妃のいる宮では梨花が玉葉を平手打ちしている場面に遭遇する。

梨花は御子も自分の病も玉葉のせいと発狂していた。

その様子を一部始終みていた猫猫。

梨花の足元もおぼつかいないのは関節が痛むから。

不自然な肌の白さから猫猫は原因がわかったものの、どうやって知らせるか、書きつけられるものを考えていたところにすれ違ったのが壬氏だった。

騒ぎにかけつけた壬子だったが、

美麗な壬氏に脇目もふらずにブツブツ考えこみながら去っていく猫猫の後ろ姿を確認する壬氏ーー

 

その一ヶ月後……

 

梨花妃の子は亡くなり、玉葉妃の子は無事に持ち直した。

 

健康な玉葉妃と御子とは裏腹に、梨花妃は子どもだけでなく自らの命すらも危険な状態ーー

壬氏は、なぜ玉葉が持ち直されたのかを本人に問うたところ、窓辺にあった布の書き付けに従ったら良くなったのだという。

草の汁で布の切れ端に書きつけたことなどから、壬氏はあの時にすれ違った下女のしわざではと気づく。

 

猫猫は宮官長の部屋に呼び出されてみると、そこには複数の下女たちとともに壬氏の姿が。

皆が天女と讃えるのも納得(タマナシだけどなー)と思う猫猫。

壬氏は紙に「そばかすの女お前は居残りだ」という中文を書いて掲げ、ビクッとする猫猫。

「これで解散だ、帰っていいぞ」という壬氏だったが、猫猫だけが捕まり「君は居残りだよ」と言われてしまう。

はめられた!と気づいた猫猫。

壬氏は一連の出来事から「そばかすの下女」「文字を書ける」という特徴から猫猫を見つけだした。

質問攻めをする壬氏に、猫猫は「人を追い込んで楽しんでやがる。見た目天女だがとんだ腹黒。しかも手の混んだことまでしてあぶりだす。暇人だ、暇人すぎる!」と壬氏を心の中で評価した。

猫猫が壬氏につれてこられたのは玉葉の元。深々と御礼を伝える玉葉。

玉葉と壬氏のもと、猫猫は自分が布に記したと認める。

書いた内容は

「白粉(おしろい)は毒 赤子にふれさすな」

だった。

白粉には毒である鉛が入っている。

キレイになる代わりに使い続けると死んでしまうのを、薬師である養父とともに花街で見てきた猫猫ーー。

鉛は体内に入ると中毒症状が出るーーその症状は梨花妃と全て一致していたのだという。

梨花妃は病で悪くなった顔色を隠すためにさらに白粉を使う量を増やしたのだろうと猫猫は推測。早く白粉を規制しないと後宮中に出回ってしまう、典型的な症状なのになんで気づかないんだかーーと思わず口にしてしまう猫猫は退室しようとするが壬氏に「恩人をただで帰すわけにはいかないな。薬屋」と引き止められてしまう。

年季明けまでの2年間、殿上人の面倒事に巻き込まれるのはごめんだったのにーー

 

壬氏「これからよろしく頼むぞ、薬屋」(キラキラ☆)

 

猫猫「……はい……」(うへぇ………)←超絶蔑むイヤイヤな顔

 

壬氏「あれ?」(ニコニコニコニコ)

 

かくして猫猫は寵姫の侍女となった(出世した)。

 

第2話 媚薬

壬氏の従者・高順(ガオシュン)が、玉葉妃の宮に侍女を一人雇われた話を振ると、壬氏は適任者がいたと猫猫について伝える。

毒や薬の知識があり、玉葉妃の信用も得ていて白粉の毒を見抜いた娘であることーーと説明しながら、猫猫のうへぇ顔を思い出し笑う壬氏。

 

壬氏「あんな蛞蝓(なめくじ)を見るような目で見られたのは初めてだ…」(頬を染める)

高順「……(汗」

 

猫猫は早速、毒見役として玉葉妃の侍女として活躍していた。ほかの侍女たち

侍女頭の紅娘(ほんにゃん)を筆頭に

愛藍(あいらん)、桜花(インファ)、貴園(グイエン)はやさしく猫猫を迎え入れている。

その理由は、4人がもとより人当たりのよい優しい性格だったこともあるものの、前にいた毒見役が毒のせいで手足に麻痺が残ってしまった様子を目の当たりに見ていたこと、そして猫猫の左腕に巻かれた包帯の下にたくさんの傷があるのを見てしまい、そんな子が毒見役を任されるなんて可哀想…というところからだった。

猫猫「……(言えない……左腕の傷は全部自分でつけましたとはーー)」

自らの身体で毒や薬の効用を試すために喜んで「この毒は結構クるぞっ」(ブルブルワクテカ!)なんてことをしていた猫猫……。

 

そんな矢先に、壬氏からお願い事をされる。

一つは武官から貰い物の包子(パオズ)の毒味(香りをかいだだけで催眠剤入りと見抜く猫猫)。

もうひとつが媚薬を作ってほしい、というものだった。

何のために作る…?という疑問よりも

久しぶりに薬が作れることに喜びを隠せない猫猫は時間・材料・道具がそろえばと承諾する。

 

その夜ーー高順と催淫剤入りパオズをもらった話をする壬氏。

壬氏の役割は、主上への忠誠を量る「試金石」でもあったーー。

壬氏にコナをかけること、すなわち後宮にいながら他の男を寝所に招くなど妃にふさわしくないということーーその見極めに壬氏は主上に使われているという。酷なことでも、使えるものは使う、自分の顔なんぞでよければいくらでも、という壬氏。

そう思いながらも、猫猫に色目の一つでも使っておいたほうがいいか…と思う壬氏は「…さて、どこまで使えるものかなーー」と不敵な笑みを浮かべていた。

 

後日、医局に顔を出した高順と猫猫。

やぶ医者(白粉を見抜けなかったかかりつけ医)を退かせて「どうぞ猫猫さま」と医局に入るよう促す高順に「位は高順さまの方が上。さまづけはいらないのでは?」と言う猫猫に

 

高順「では小猫(シャオマオ)」←「小」は「ちゃん」付けの意

猫猫(おちゃめだ、このおっさん……)

 

医局内の素材に思わずときめき舞ってしまう猫猫のもとに壬氏が現れる。

うへぇ顔した猫猫は早速壬氏に「媚薬」の材料を求める。

猫猫の作る「媚薬」それは「巧克力」…チョコレートだった。

調合して、あとは固まるのを待つだけーーなのだが少量余ったので麺麭(パン)に合わせて自分のおやつ用にした猫猫は別の手伝いをしにチョコレートのそばから離れた。

 

が、すぐに媚薬・チョコレートの効能を目の当たりにする。

玉葉妃の侍女3人が発情してぐったりしているのを他の者達が発見。

どうやら猫猫が夜食用にでもと余ったチョコと麺麭で仕込んでおいたものを3人が食べてしまった様子。(それを聞いて高順&紅娘は猫猫の発情姿を思わず妄想)

猫猫は薬も酒の刺激に馴れているのでチョコを食べたとしても効果はほとんどでないものの、抵抗のない3人が食べればふにゃ〜と発情。

 

壬氏「ふうん…じゃあ私が食べても問題ないのかな?」

高順&紅娘「それは絶対おやめください!!」

発情後の壬氏を想像した2人、後宮に血の雨が降ったらどうします!とたしなめる。

 

そんなハプニングもありながら、猫猫は仕上がった媚薬を壬氏に手渡す。

壬氏は猫猫の背後からそっと首筋を指でなぞり

壬氏「世話になったな、ありがとう」(にこっ)

猫猫「は、はあ……?」

気づくと余らせていたチョコ麺麭が一つ減っていることに気づく猫猫。

プチうへぇ顔をして「被害者が出ないといいけど。」とつぶやくのであった。

 

「これで悩みの種の一つはカタがつくかな。やはりあの薬屋、思った以上に使えるーー」そういいながらチョコ麺麭をたしなむ壬氏だった。

 

第3話「月下の芙蓉」

半月前、辺境の地。

遠征帰りの野営で武人達が食事後に腹痛を訴える。

食料を調達した村の者が毒を仕込んだ?いや早計か?しかしあの村は異民族と交わりがあるーー。結果村長を捕らえ、逆らった村人は始末されたーー。

 

壬氏はこの話を玉葉妃と猫猫に聞かせた。

武官の間でも意見が割れていて、村人が毒を盛ったと考える者、証拠なしの処断に反対の者、どちらが正しいのかーー

壬氏はちらっと猫猫に話を振る。

猫猫は一つの意見として、部屋の花瓶に活けてあったシャクナゲを食べてみせる。

吐き気や呼吸困難を起こす毒性のある草木はこうして後宮にもある。

シャクナゲは葉だけでなく枝や根にも毒があり、草木の中には生木を燃やすと毒を発生するものもあるーー。

野営の薪やその場で作った箸などの可能性があるので進言してみようと壬氏は決め、

キラキラしながら猫猫にありがとうと礼を言う。

顔をしかめながら猫猫は考える。

後宮勤めの若い宦官がなぜ異民族討伐の武人たちのことを気にかける?

宮官長より権限を持っているようにも見える。

主上とただならぬ関係なのではーーありうる……とジト目で壬氏を見てしまう。

まあいいか…少しでもかわいそうな村人たちのために働きかけてくれれば…と思う猫猫。

 

数日後、猫猫は小蘭から東の城壁の上に出る幽霊の話を聞かされる。

夜な夜な白い女の幽霊が城壁の上で踊っているのだという。

後宮の城壁の高さを考えたら人がいるなんてありえない。

衛兵たちも恐れをなして手出しできないのだという。

 

呪いとか幽霊とかそっち系の噂かよと思う猫猫に、小蘭は「後宮って幸せになる妃ばかりではない」と教える。

最近も下賜(臣下に褒美として見受けされること)が一人決まったという。

しかも堅物武官が突然望んだことで周囲もビックリ。

「まるで媚薬でも盛られたんじゃないかって噂で〜〜〜」と小蘭が語った言葉に、この間作ったチョコレートを思い出す猫猫ーー。

 

呪いの次は幽霊、こんな話にかかわるほど暇じゃないと思いながら医局に行くと、壬氏が現れ「幽霊騒ぎを知ってるかい?」と聞いてきた(暇人いたーーーー!!)

フッと不機嫌顔の猫猫、その猫猫のあごをクイとあげながら「夢遊病」って知ってるかい?と尋ねる壬氏。

薬で治せる類の病ではなく気の病と説明しながらもあごをさりげなく拭く猫猫。

ではどうすれば治る?と距離感近く見つめる壬氏に仏頂面でヒクヒクしながら

「……や、やるだけやってみます……」と言わざるを得ない猫猫だった。

 

その日の夜ーー

高順とともに城壁に「幽霊」を見に行く猫猫。

高順は宦官ぽくなく武官のような体型と思いながら歩いていると、高順に忠告をされてしまう。

高順「壬氏さまを毛虫を見るような目で見るのはやめて頂けませんか?」

猫猫(ウッ)

高順「先日も蛞蝓(なめくじ)を見るような目で睨まれたとおっしゃって……

 

身を震わせながら目を潤ませておりました。

 

あれが悦というものなのでしょうねーー」

 

猫猫「……(絶句)」

蛞蝓(なめくじ)にも失礼な気がしてきた…と思っていると。

 

城壁の上、月に向かって踊る白い着物姿の女性の姿。

 

幽霊ではなく、芙蓉妃ーー中級妃。

2年前に輿入れされたものの、主上と初のお目通りの際に得意の舞踊で失敗、それ以降部屋に閉じこもり主上の通いもないのだという。

2年前なので夢遊病は舞踊の失敗ではなさそうーー強いていえば、ここひと月で変わったことといえば功を上げた武官に下賜されると決まったことくらい。

その武官とは同郷の幼馴染で下賤は武官が強く望んだのだという。

堅物の武官、媚薬、幼馴染、下賜ーー

もしかしたらーー猫猫の中では一つの答えがでていた。

 

翌日、玉葉妃と壬氏に夢遊病についての説明と、過去に猫猫がいた妓楼でも夢遊病にかかった妓女について語る。

身請け話が決まったばかりの妓女は夜な夜な徘徊、翌朝には全く記憶がないという。徘徊の噂が流れ、身請け話は白紙。妓女は年季明けを待って自由の身になったのだという。

薬は全く役に立たなかったという猫猫。

妓女はおそらく身請けが嫌だったのだろう、芙蓉妃も下賜が嫌だったのかしら?と考える玉葉妃に、猫は「……さあ。」とだけ答えた。

ちょうど芙蓉妃が後宮を出る見送りに行く玉葉妃と猫猫。

芙蓉妃の様子は幸せそうだったーー。

 

玉葉妃「ねえ猫猫。私には本当のことを教えてくれてもいいんじゃない?」

憶測ですので、と前置きをして、猫猫は話した。

 

実はもう一人、夢遊病になった妓女がいた。

徘徊が噂になり身請け話は破断ーーここまでは同じ。

しかしその後、病でも構わないから見受けしたいという男が現れて、元の半額程度の価値で身請けされたーー実は詐欺。

病にかかったふりをして自分の価値を下げたところで本命の男が新たに身請け話を持ち込めば本来よりも楽に本命の男と添い遂げられるということ。

 

つまり

芙蓉妃もそうなのでは?

武官と芙蓉妃が結ばれるためには下賜しか道はない。

その日まで、偽り、病を装うことで純潔を守ったのではーー。

 

今回の下賜は、例の異民族討伐の武人たちの村人の処罰を止めた功なのだと玉葉妃が語る。

 

芙蓉妃が武官に寄せる思いを知っている者がいて、恋文に媚薬を添えてその武官に届ける手助けをして、さらに武官の功を取り上げるよう働きかけたのだとしたら、そんなことができる奴は壬氏?

 

猫猫は偶然に目があって微笑んでいる壬氏を見て、推測を止める。

最後に残った疑問は、芙蓉妃はどうやって屋根よりも高い城壁に登ったのかということだけだったーー。

 

場面は変わり、主上と壬氏が芙蓉妃について語らい、主上は梨花の具合について聞くが、壬子は未だ芳しくなく危険な状態と伝える。

「どれ、噂の薬屋とあらに会ってみるか」

と主上は言った。

 

第4話 勅命

七輪でマツタケを焼いて香りを味を堪能している猫猫とヤブ医者。

医局に入り浸るようになった猫猫はヤブ医者・太医と馴れ合う仲に。

やぶのおっちゃんは腕を買ってくれているようだし、こうして収穫のあったマツタケをこっそり食べられるし、なによりも医局にいると調薬の機会にありつけるーー。

と突然

「呪いを説く薬を作って頂けませんか!?」と訪れる人物が。

 

手がかぶれたのは呪いのせいだという宦官。

それは後宮内のごみを焼き場で焼いていたときのこと。

木簡(短冊状の板、紙が貴重だった時代に代用されていた)をくるんだ焦げた女の服があり、気に留めず火の中に投げたところ、一瞬で見たことのない色の炎が噴き上がり、その翌日には木簡に触れた手がかぶれたのだという。

 

猫猫はその炎は木簡に付着していたもの、薬の仕業であると推測。

火にかけると青、紫、黄色など色が変わるものがあり、花火などにも使われていると説明。

かぶれも呪いではない、と宦官を安心させた。

「お見事、さすが我らが薬屋どのだ」

と現れた壬氏。

「ごきげんよう、壬氏さま。」という言葉と裏腹にけそ…とした不機嫌顔をする猫猫。

壬氏は「色付きの燃える木簡を作ることは可能なのか?」と猫猫に問うと、水に溶けるものであれば溶かして木簡に染み込ませればできると答える猫猫。

壬氏「なんのために?」

その問いに猫猫も推測しーー暗号、というところまで考えが及び我に返る。

壬氏が猫猫の前に現れたのは、さるお方が翡翠宮で猫猫のことを待っているからだという。

 

壬氏とともに翡翠宮に足を運ぶ猫猫はそこで玉葉妃と御子と皇帝(主上)の姿が。

皇帝「ほう、そなたが噂の”薬屋”か」

なぜ私のことを知っているんだ?と疑問に思う猫猫。

皇帝から「水晶宮に行き、梨花妃を診てやってはもらえぬか」と命ぜられる。

天上人の「診ろ」は「治せ」と同義。

治せなかったら首が飛ぶーー

察した猫猫だった。

 

壬氏に例の鉛白入りの白粉は規制されたのかを確認した猫猫、だったら梨花妃も回復して良いはず、気の病なら私の出る幕はない…とブツブツ思考を巡らせる。

その様子を見て、壬氏は主上(皇帝)と初めて話した印象を猫猫に問う。

猫猫「さすが手入れの行き届いた綺麗なヒゲだな、と。」

壬氏「どこ見てるんだ」

猫猫「あとは……いろいろ納得がいきました。梨花さまも玉葉さまもどちらもご立派なモノ(巨乳)をお持ちですから。」(まだまだ男盛りですもんね…)

それは先帝の反動(先帝は幼女趣味)というところと解説する壬氏。

天上人も好みはそれぞれってことかね、と思いながら立ち去ろうとする猫猫に

「後宮の中で採れたものをこっそり食べるのは感心しないな。ちなみに私は土瓶蒸しが好きだ」(ニッコリ)

マツタケばれてました。

 

猫猫と別れた後、壬氏は高順にここ数日で腕に火傷を負った者を探すように命じた。

木簡に他人に知られぬように色を付ける、誰がそんな間謀のようなことを……と思いを巡らせていると通路の向こうの女たちが自分をチラチラ見ていることに気づく。壬氏はニッコリ微笑み、女たちの様子をみながら

(少しばかり笑みを向ければいいように動く。女はこうあるべきなのに)

(目の前に立っていても目も向けない娘ーー猫猫には、効果がない、かーー)

(……自信なくすな。)

とどこか落ち込んだ様子。

 

そして水晶宮ーー

 

下賤の食べ物を梨花さまに食べさせるな!と梨花妃の侍女に粥を投げつけられている猫猫の姿。

(前途多難だぞ、こりゃ。)

冷静に引いていた。

第5話 看病

猫猫が水晶宮に来てみて分かったこと。

玉葉妃のいる翡翠宮に比べて10人以上の侍女が仕えていること。

統率が取れているものの甲斐甲斐しさがない。

そして誰一人病に対する知識がないこと。

消化に悪い肉料理を平然と病人である梨花妃に差し入れる姿をみて、このままじゃあんたたちの主人は死ぬぞと暗澹たる表情になる猫猫。

そうなったら、私の首も身体とさよならすることに…と猫猫は、せめて梨花妃を触診させてもらえないかと侍女たちに申し出るものの突き飛ばされてしまう。

「いいからあんたは黙ってなさいよ!よそ者のくせに!」と怒鳴られているところに壬氏登場。

壬氏とともにようやく床に伏せている梨花妃に対面して目蓋に触れた猫猫は、粉っぽい感触に気づき、慌てて部屋の中を漁る。

すると没収されているはずの白粉が出てきた。

梨花妃に侍女が白粉で化粧をしていたーー病床にあってきれいにいてもらうために。

白粉は一番良い品をひとつだけ残しておいたものと聞いて、猫猫は

 

 

侍女をぶん殴る。

 

殴られた侍女は「なに…?」と聞くが

 

猫猫「何?それはこっちが聞きたいよ。この人殺し」

 

私はただ化粧をしていただけ!と反論する侍女に白粉をぶちまけて

「これであんたも梨花さまとおそろいだ。毛穴から鼻から口から、鉛の毒が回るからな。」

と語る猫猫。

「そんな、だって…そのおしろいが一番きれいに……なるから、私……」と口答えする侍女。

 

なんでこのおしろいが禁止されたと思ってる!

毒だっつってんだろ!!

 

お前ら自分の主人を殺す気か!

 

叱りつける猫猫の気迫に何もいえなくなる侍女たち。

 

壬氏「…女ってやつは、恐ろしいな。」

 

その言葉にわれにかえり「やり過ぎてしまった、かも。」と猫猫。

 

猫猫は梨花妃に重湯を与え、壬氏に蒸気風呂(サウナ)を作ってほしいとお願いする。

食事が摂れるまで回復してもらうこと。

蒸気風呂やお茶による小水の頻度をあげることで体内に溜まった鉛の毒を排出させることに専念する方針を打ち出す。

 

「どうして、死なせて……くれないの…」

 

病床の梨花妃がつぶやく。

重湯を食べることができ、脈を打っている梨花妃に

「梨花さまは生きたがっておられます。

生きたがっている者を支えるのが、薬屋の仕事ですから。」

 

ようやく本格的な治療がはじまり、時折壬氏が暇そうに訪れる。

面白いものが見られるからだという。

なぜなら猫猫が叱りつけた日以来、水晶宮の侍女たちから化物に遭ったかのごとくな扱いを受けているから。

そんな中、ひとりの侍女に蒸気風呂の掃除をお願いすると「なんで私が。お父様にいいつけるわよ!」と反撃を受けたため、猫猫はいいとこのお嬢さんで気位の高い子と見抜き、

 

「お父様に言いつけられないような身体に……してやろうか?」

と渾身の妓楼ジョークを披露したら悲鳴を上げられて逃げられてしまった。

滑った!?と落ち込む猫猫にちょうど現れる壬氏&高順。

高順はつきっきりで看病している猫猫の疲れをねぎらって差し入れのお菓子を手渡す。

その様子を遠巻きに見ている侍女たちだが、猫猫が振り向くとそそくさと逃げるーーその様子を声を殺してプルプル笑って楽しむ壬氏、オロオロする高順、不機嫌顔の猫猫だった。

 

2ヵ月後には梨花妃は顔色も戻り、命にかかわる危険はなくなっていたーー。

蒸気風呂の入浴中に梨花妃の背中を流しながら猫猫は明日翡翠宮に戻ろうと思うことを伝えると、梨花妃は「世話になりました。」とやわらかい表情で御礼を伝えた。

「私にはもう子はなせないのかしら?」と思いを吐露する梨花妃を猫猫は励ます。

 

「あれだけ痩せてもご健在ではないですか。主上のお好きな、ご立派なものが」

張り、大きさ、弾力全て一級品、花街の妓女を見てきた私が保証すると言い切る猫猫は、妓女である小姐さんたちから教わった「使い方」を梨花妃に耳打ちする。

顔を真赤に染める梨花妃。

 

数日後ーー翡翠宮

 

玉葉妃「ねえ猫猫、ここ最近主上がよく水晶宮に通ってらっしゃるようだけど、なんでかしら?」

猫猫(ギク)「さ、さあ?私は何も存じ上げません…」

玉葉妃は何かを悟ってくすっと笑い、猫猫は自分にはできない性技でも何事も聞いておくもんだなと自分のぺたんとした胸を押さえてしみじみしていた。

 

一方、壬氏と高順は火傷した女官を見つけられずにいた。

壬氏「早く探し出したかったが……無理か。もうすぐ園遊会だというのにーー」

 

 

第1巻、終わり

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