『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』は、全3巻で物語が終了しています。藤原ここあ先生のファンに「まほあく」として親しまれる作品で、実際にはストーリーは未完のままですが、作者の突然の逝去により最終回を迎えた作品です。
この記事では、作品がどのような経緯で完結に至ったのか、そして最終回の内容について詳しく解説します
原作かつて魔法少女は悪と敵対していたネタバレ
まほあく最終回20話は心理テストの結果で盛り上がる
『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』の最終回となる20話では、悪の組織の参謀たちが心理テストの結果で盛り上がる場面が描かれます。
囚われの白夜の回答を聞いたミラが悶えるシーンもあり、最後はミラのメガネが割れるというユーモラスな締めくくりです。 童顔のスピカが心理テストを出題し、悪の参謀たちが次々と回答していく展開です。
問題
宇宙船に乗っていて、数々のトラブルに見舞われた後に不時着した。そこであなたが漏らした一言は? この質問の答えが「事後の感想」だとされています。ベラトリックスが「絶倫眼鏡」のミラに悶えるシーンが印象的ですが、ミラと白夜の回答も見逃せません。
ミラの回答
「さて、ここからだな…」 この回答は、まるで第一回戦を済ませてようやくエンジンがかかってきたかのような、やらしいニュアンスを含んでいます。
白夜の回答
「(一緒に乗ってた)相手が参謀さんでよかった…」 白夜は心身ともに清らかな乙女で、この言葉に性的な意味は全くありません。しかし、ミラはこの純粋な言葉を聞いた瞬間にメガネがぱりんと割れます。この反応は、悶デレ悪の参謀としての本領発揮といえるでしょう。
白夜とミラのプラトニックな関係
魔法少女は心身ともに清らかな少女でなければならないため、白夜とミラの関係は最後までプラトニックなままです。二人はキスすることもなく、完全に純粋な関係を保ち続けます。ただし、ミラが白夜を抱きしめるシーンはあります。 参謀のミラが林檎のシブーストを手土産に白夜のアパートに立ち寄った際、自宅のドアの前で段ボール箱に入っている白夜を発見します。白夜に抱きつかれてお泊りすることになりますが、これは白夜が部屋に出る幽霊が怖かったためです。 隣同士で寝ている場面では、白夜の寝顔を見ながら髪を撫でるミラが「君に何かあったら私は」と言いかけてふと我に返るシーンが切なく描かれています。
最終的に、薄幸魔法少女と悶デレ悪の参謀は殺し愛わない関係のまま物語は完結しました。
『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』完結未完の理由
『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』が全3巻で完結した経緯についてご説明します。
『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』とは
『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』は、『妖狐×僕SS』(いぬぼくシークレットサービス、以下「いぬぼく」)の作者、藤原ここあ先生の作品です。
藤原先生は『月刊ガンガンJOKER』で「いぬぼく」の連載と並行して「まほあく」を連載開始しました。同誌で同時連載を行い、2013年10月号から2015年4月号まで続きました。
「いぬぼく」がギャグ要素をちりばめたシリアスな内容に対し、「まほあく」は“ゆるーく書いてます”とコメントされていたとおり、肩の力を抜いて楽しめる4コマ作品です。全く異なる作風だからこそ、2作同時連載が可能だったのかもしれません。
作者の逝去による未完のまま終了
『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』は、作者の藤原ここあ先生が2015年3月31日に亡くなられたため、未完のまま連載が終了しました。
連載は2015年4月号が最後となり、当時単行本は2巻まで発売されていました。藤原先生が亡くなられた後、単行本未収録作品を収録した3巻が発売されました。
『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』は3巻で完結
『かつて魔法少女は悪と敵対していた。』は全3巻で完結しています。
タイトル | 巻数 | 発行日 |
---|---|---|
かつて魔法少女は悪と敵対していた。 | 1 | 2014年7月22日 |
かつて魔法少女は悪と敵対していた。 | 2 | 2014年12月22日 |
かつて魔法少女は悪と敵対していた。 | 3 | 2016年3月22日 |
3巻には、1998年の第7回エニックス21世紀漫画大賞佳作受賞作『Beauty and the Beast』が収録されています。
作品には「ミラ」「フォーマルハウト」といった「まほあく」と同じ名前のキャラが登場し、特別な力を持った男性と人間の女性の恋愛が描かれています。
3巻冒頭には白夜だけでなく火花も登場していますので、ぜひ読んでみてください。