人気作品『本好きの下剋上』シリーズの途中のネタバレになりますが、マインは第3部からエーレンフェストの領主「ジルヴェスター」の養子「ローゼマイン」として物語がスタートします。しかも単なる養子縁組・改名ではなく、平民の子「マイン」として死亡します。
なぜマインは死亡扱いされてローゼマインと名乗るようになったのか?についてまとめていきます。
本好きの下剋上|マイン死亡の理由
ビンデバルト伯爵(ガマガエル)と神殿長の襲撃が原因
青色巫女のマインのことを良く思わない神殿長と他領の貴族・ビンデバルト伯爵がマイン死亡の理由・原因です。
神殿長がビンデバルト伯爵に偽造した許可証を与え、本来街の出入り制限を食らっていたビンデバルト伯爵が街に入り込みます。
実はビンデバルト伯爵はデリアと従属契約をしていました。赤子のディルクを養子に引き取る名目でデリアは利用されていたのです。
襲撃時にマインとの従属契約を提示しましたが、マインは即断ります。
マインが断ったために戦いになり、マインの父親・ダークエル・フランがマインを守りますが危うく従属契約されそうになりかけます。しかしマインの父親がこれを阻止。さらに神官長が登場します。
マインに濡れ衣を着せるガマガエルと神殿長
この惨状(襲撃)の説明を神官長から聞かれた神殿長とヒキガエルは、マインのせいにしようとします。
貴族への反逆罪で捕えるように言われた神官長は、マインと父親の元に行き「罪を問われることになる」と話すのです。
マインは父親に誤りながらも「自分自身にもっと魔力があれば、神殿長とガマガエルを殺して証拠隠滅できれば良かったのに」とまで考えていました。
ジルヴェスターのお守りのネックレスと神官長の画策
マインは以前ジルヴェスターから貰っていたお守りのネックレスを取り出すのですが、そのネックレスを見た神官長は、驚きます。
そしてマインにネックレスを持っている理由を訊ねます。
マインは正直に「以前下町の森で一緒に狩りをした時、楽しかったというお礼にくれたお守り」と話します。
ジルヴェスタ―のお守りのネックレスを見て神官長は「これは強力なお守りになる」と言い、マインにジルヴェスターの養女になることで自分も父親はじめ家族も守れるということを画策します。
神官長にジルヴェスターの養女となる覚悟を訊かれ、マインは皆を守るために養女となることを決意します。
そして神官長とガマガエルが魔力で一触即発という状態となった時、ジルヴェスターが登場。
神官長の魔力が勝ちますが、ここでマインはジルヴェスターが「領主」であると知ります。
そしてその場の流れから、ジルヴェスターの養女となって、マインは平民から領主の一族となることに。
ジルヴェスターの養女ローゼマインの誕生で平民マインは死亡
その後、ジルヴェスターの養女となるための辻褄合わせ…小細工をしていきます。
まずは根本的な部分…「元平民」から養子縁組をするのではなく、「元上級貴族」から養子縁組をする設定作りをすることに。
そのためには最初に上級貴族カルステッドの娘として、ジルヴェスターと養子縁組をすることになりました。
カルステッドの娘は、周囲を誤魔化すための設定に必要でした。
なぜなら、マインの世界の貴族社会には、第二夫人や第三夫人の子供は生まれても知らされないので好都合だったのです。
さらにこの子供たちが初めてお披露目されるのは7歳になった時の洗礼式。この時点で8歳だったマインですが成長が遅く身体が小さかったこともあり7歳としてカルステッドの館で洗礼式を行い、その後ジルヴェスターの養女となることに何も不自然さはありませんでした。
その一方で、ジルヴェスターから、今の家族と「家族として会うこと」を禁止されます。
ここで平民のマインは死亡したこととなり、「会うことはできるがお互いに家族と名乗るのを禁ずる」ことを契約魔術により決定します。
ジルヴェスターがマインの家族を呼び、このことを説明、マインの家族たちは泣きながらも契約書にサインと血判をして「家族」としては決別となりました。
こうして正式にマインは「ローゼマイン」という上級貴族の娘となりました。
本好きの下剋上|マインは死亡キャラ?
メインストーリーとして平民マインは死亡扱いになり、領主の養女ローゼマインとして人生を歩み始めますが、『本好きの下剋上』の一部ファンの間では「マインは常に死亡キャラ」扱いをしています。
虚弱体質ですぐ倒れて死亡状態に
マインは「身食い」と呼ばれる魔力の病のせいで虚弱体質です。
あまりに虚弱すぎてスタミナもないせいで、歩くなどの一般的な行動すらも身体に負荷がかかりエンストを起こし、体力消耗を即起こしてスタミナが底を尽きると数日間は寝込みます。
感情が高ぶりすぎても体内の魔力が暴走してエンストを引き起こして倒れます。
この倒れっぷりが死亡状態に見えるので、一部読者からは「マイン死亡」…倒れただけでも死亡に近しい姿・状態といわれたりしています。
マイン死亡状態は周囲のトラウマにつながる?
そんなわけで、『本好きの下剋上』の登場人物たちの中には、悪気なくマインを連れ歩かせてしまったが故にマインがプツンと意識が途切れてまるで死んだかのようにぶっ倒れてしまう…という場面に遭遇してしまう人も多いです。
実際に目の当たりにしたら、いかにマインが虚弱なのか、歩かせるだけでも興奮させるだけでも配慮しなければならないのかは身を以て知りますが…突然死んだように倒れられるのは当事者にとってはトラウマになりかねません…。