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【エヴァ】碇ゲンドウはひどいクズな父親?なぜシンジに冷たい態度なのか?

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新世紀エヴァンゲリオンの主人公、碇シンジの父親であり、ネルフの司令官である碇ゲンドウは、作中で口数が少なく感情を表に出さない印象があり、その非情な一面が際立っています。

しかし、彼の人柄や行動背後にはどのような理由や背景があるのでしょうか?今回は、ゲンドウが父親として問題的で冷たいのか、その背後にある要因について詳しく検証します。

 

【エヴァ】碇ゲンドウはひどいクズな父親?

碇ゲンドウは作中での非道な振る舞いから、視聴者からしばしば父親としてひどいと批判されています。残念ながら、これを否定することは難しいでしょう。

最も注目すべきは、ゲンドウが何の説明もなくシンジを親戚に預けて離れてしまったことです。この行動には主に2つの理由があります。

1つは、妻であるユイを失ったショックから、ユイと再会し人類補完計画に執着したことです。

2つ目は、自身が幼少期に他人からの愛情を受けず育った経験から、シンジにどのように接するべきかわからず、拒絶されることを恐れたためです。

しかし、これらの理由は非常に自己中心的なものです。幼少期に親からの愛情を受けなかった子供(シンジ)は、自分は他人から愛されない存在だと思い込むことがあります。

初号機の接触実験で研究室に連れてこられたシンジは、両親からの愛情を受けて育てられたことが窺えます。しかし、事件後にユイの記憶が失われたため、シンジは自分が父親に捨てられ、母の愛を知らない存在であると信じるようになりました。

その結果、シンジは自己評価が低く、他人からの愛を切望し、エヴァパイロットで他人からの承認を得ようとしました。彼は自分自身を大切にしないで、苦しい生き方に陥ってしまいました。

新劇場版ではシンジが精神的に成長する過程が描かれていますが、ゲンドウが長らく自分の子供に苦しませてしまった責任は重いものがあるでしょう。

 

碇ゲンドウは父親としての非道な行動が多い

まず1つ目は、第1話で長らく会っていなかったシンジと再会した際、突然「エヴァに乗れ」「乗るなら早くしろ。でなければ帰れ」と言い放ったことです。何の説明もなく、急に使徒と戦うよう要求するこの行動は、実の息子に対して非常に冷酷で、彼の命を軽視しているように映ります。

さらに、シンジがエヴァの搭乗を拒むと、代わりに傷だらけのレイを搭乗させ、彼女が苦しむ姿をシンジに見せつけました。シンジは優しい性格で、父親からの認可を求めていたため、この状況に抗うことが難しく、父親の非情な行動を利用した最も非道な例と言えます。

 

赤木ナオコ・リツコ親子と愛人

2つ目の出来事は、ゲンドウが赤城ナオコとリツコという2人の愛人を持っていたことです。さらに、これらの愛人は母と娘の関係にあり、ゲンドウと同じネルフで働いていました。つまり、ゲンドウは親子関係であるにもかかわらず、同じ職場内の女性と不適切な関係を持っていました。

この事実を知った場合、シンジの精神には大きなショックが走り、彼は父親からの愛情の不足と、女性たちに対する彼の態度に対する怒りや憎しみを抱えることになるでしょう。また、ゲンドウの行動は彼の自己中心的な目的のためであり、愛情の表れではなかったと思われます。

これらの出来事を考えると、碇ゲンドウは父親としての非道な行動が多かったため、「クズ」と言われても仕方がないと言えるでしょう。

 

 

碇ゲンドウの性格

ゲンドウの性格は、基本的に利己的で冷酷です。彼は作戦の成功や自身の目的達成(恣意的に人類補完計画を利用し、ユイと再会すること)のために手段を選ばず、冷酷で無感情な一面が顕著です。たとえば、使徒との交戦で実の息子であるシンジが命の危機にさらされても、作戦を優先させる決断を下すなど、その非情さがうかがえます。また、TVアニメの後半でアスカが使徒の攻撃によって廃人になった際には、「囮には使える」といった発言をし、感情を表に出さず冷淡に行動します。

また、彼は赤城ナオコと愛人関係にありながら、恋愛感情などは抱いておらず、科学者としての利用価値を重視して赤城親子を利用していることからも、その利己的な性格が浮き彫りにされています。

さらに、ゲンドウの性格の特徴として、一途で執着心が強いことが挙げられます。恣意的な人類補完計画も、ユイとの再会を果たすために全てを捨てるほどの愛情深さがあり、一方でその執着心は非常に依存的な側面も持っています。彼は親の愛情を知らずに育ったため、他人から受け入れられる経験が極端に少ないため、人に対して極端な恐怖心を抱いており、他人を受け入れることが難しい性格です。

 

碇ゲンドウはなぜ息子シンジに冷たいのか?

 

ゲンドウがシンジに冷たい理由

ゲンドウがシンジに冷たい理由について、エヴァンゲリオンシリーズを通して考えると、彼の根本的な性格に原因があると言えます。それは、ゲンドウが自己愛が形成されておらず、それに伴い自己肯定感が低いことが主要な要因でしょう。

幼少期の親との関係や家庭環境は、子どもの自己愛や自己肯定感に大きな影響を与えます。親は子どもにとって最も身近で長い期間一緒に過ごす存在であるため、親からの愛情がどれだけ直接的に注がれるかは、子どもが他者からの愛を感じ、自分が愛される存在であると認識し、自己愛を育む上で鍵となります。

自己愛が確立している場合、自己肯定感は高まり、「自分は愛されている存在だ」という自覚が強くなります。そのため、他者に対して拒絶されることを極端に恐れず、他人との関係を遮断したり壁を作る必要もありません。また、他者に対して率直に愛情を示すことができるでしょう。

しかし、シリーズを通じて描かれるゲンドウは、自己愛が確立していないことが示唆されています。新劇場版では、ゲンドウは自分の過去や家庭環境についてシンジに語りましたが、親からの愛情を知らず、他人から受け入れられた経験が極端に少なかったため、他人からの拒絶を恐れ、人との関係を遠ざけてきたと述べています。旧劇場版でも、ゲンドウは自分が他人から愛されるに値しないと信じ込んでいるような描写が見られます。

したがって、ゲンドウがシンジに冷たく接する理由は、自己愛が確立しておらず、他者からの拒絶を恐れ、愛情を率直に示すことが難しい性格だからと考えられます。

 

妻ユイを奪ったシンジへの嫉妬・戸惑い

エヴァンゲリオンはTVアニメ、映画、漫画、小説など多くのメディアで展開されており、それぞれ異なる結末やストーリーの過程が楽しめる魅力があります。しかし、作品ごとにキャラクターの性格に微妙な違いが見られ、一部の作品では性格がより強烈に表現されています。

特に漫画版のエヴァンゲリオンでは、ゲンドウのシンジに対する嫉妬心が露骨に描かれ、彼の冷酷な一面が際立っています。ゲンドウがシンジの胸ぐらをつかんで、「だが、あいにくだな。私はお前を愛しいと感じたことはない。生まれたその瞬間から、私は、母親の…ユイの愛情を一身に受けるお前が妬ましかった」と発言するシーンが象徴的です。このシーンによって、ゲンドウがユイをいかに愛していたかが明らかになりますが、同時に自己愛が確立していないため、歪んだ愛情が極端に表れてしまっていることも示されています。

ゲンドウが自分の子供に向かって怒りや嫉妬をぶつけていることは、通常の親子関係からは逸脱した異常な行動です。この行動は、ゲンドウが自分の弱さを認めず、自己中心的な感情を爆発させて相手を攻撃し、傷つけるだけであり、相手を理解しようとする意志は感じられません。このような行動は、シンジがさらに孤立し、愛されない存在であるという感情を強化し、他者とのコミュニケーションを難しくする原因となっています。

ゲンドウの嫉妬心は作品の要素の一つとして取り入れられているものであり、新劇場版のようにこの感情を認めつつ表現するアプローチもあれば、漫画版のようにより過激に描写されることもあります。

 

ゲンドウのセリフ「すまなかったな、シンジ」の意味

ゲンドウについて、これまで批判的な視点で述べてきましたが、実は彼も最終的には自分の過ちを認識し、シンジに対して謝罪の気持ちを表しています。

具体的には、旧劇場版・新劇場版のどちらでも、ゲンドウがシンジに向けて「すまなかった」という言葉を述べています。この言葉の背後には、ゲンドウが自分の行動について反省し、シンジとの親子関係を築きたいという願望があることが窺えます。

旧劇場版では、エヴァ初号機に捕食される寸前でゲンドウがシンジに「すまなかった」と語りかけました。これは、ゲンドウがシンジの本心を理解し、コミュニケーションを望んでいることを示すものでした。しかし、残念ながらゲンドウはそのまま初号機に捕食されてしまい、親子関係の理解と和解が叶わなかったことが描かれています。旧劇場版は、親子関係が最終的にはうまくいかないことや、人生が時に過酷であることを伝えるメッセージを持っています。

一方、新劇場版では、ゲンドウはシンジに対して自分の人生の背景を語り、自己の脆さを晒し、心を開く姿勢を見せました。シンジも終盤までの経験を通じて自己愛を確立し、ゲンドウの説明を受け入れる準備ができていました。ゲンドウの言葉を受け入れることで、親子の和解が実現しました。

両者の「すまなかった」という言葉には、シンジへの愛情が共通して存在していました。ただし、旧劇場版では気づくのが遅れ、過ちへの謝罪が強調されていたのに対して、新劇場版ではコミュニケーションの齟齬は少なく、深い愛情が根底にあったことが示されています。

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